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 離婚を考えた時にアタマに置くこと
 ●結婚するのも離婚するのも自由です
   言い方は変かも知れませんが、離婚できるという事は素晴らしいことです。夫に対して妻から離婚を求める事が出来ない国は世界中にたくさんあります。日本でも、今の憲法と民法が施行される前は、妻の側からの離婚の要求はなかなか実現できることではありませんでした。極端な場合だと「嫁」はその家の「家内奴隷」。これは遠い昔の話ではありません。昔の事はさておくとしても、離婚できないままに5年10年という時を過ごすことが、人生にとって有意義でないことは、「離婚」という言葉が頭をかすめたあなたには、実感としてよくわかるのではありませんか。
 ●婚姻は両性の合意のみに基づいて成立
 結婚も変わりました。憲法第24条には、「婚姻は、両性の合意に基づいて成立」すると書いてあります。昔のような、「戸主」の合意がなければ結婚できないという制度は否定されました。男女二人だけの意志によって結婚することができます。今から60数年前までは、こんな自由な結婚は不可能でした。「仲人」を立てるという習慣も10数年前と比較して格段に減ったといいますから、こういう儀式的な面でも自由さは拡大しています。
 結婚したことによる「効果」
 ●結婚の法律上の効果
一組の男女が一つの過程をつくり、多くは生活空間や経済生活を共にして子供を生み育てます。ここを国が制度として把握していまえば、国民に義務を課すことはいともたやすいことです。国家が「結婚」に無関心でいるわけにはいきません(だからこそ、逆に個人の生活に国家が介入すべきでは無いという考え方にも十分な理由があります。)

@夫婦として、お互いに生活するうえでの扶養義務が生じる。
Aお互いの親族が、「姻族」として親族関係に入る。
B子供が生まれれば、夫婦が共同して養育しなければならない。
C共同生活の中でつくりあげた財産は、実質的には夫婦の共有財産になる。
D夫と妻は一つの戸籍をつくり、氏(=姓=名字)は夫か妻のどちらかの氏になる。

思いつくままに書きあげてみました。結婚するのが自由であることは先に書いたとおりですが、いざ結婚ということになると、結婚の効果としてこんなふうに権利も義務も発生します。とはいえ、夫婦の関係が順調なときには、こんな権利や義務も意識にはのぼりません。
 もちろん離婚は自由なのですが・・・
 ●離婚にあたって処理しなければならないことがら
常日頃意識していないとしても、結婚からは先述したような法律上の諸種の効果が発生します。したがって、離婚に際してはそれらをきちんと処理する必要があります。国民に義務を課すという点もさることながら、「離婚」はやはり国家の関心事です。離婚にあたって発生してくる問題の処理について法律にはかなり厳しい規定が置かれていますし、裁判の実務でも同様です。

@夫婦が離婚に合意しなければ、原則として離婚はできない。
A未成年の子供があるケースでは、親権者を決めなければ離婚はできない。
B子供を引き取って育てる側に、他方は養育費を支払わなければならない。
C行動生活のなかでつくりあげた財産は、離婚に当たって分けなければならない。
D夫婦生活を破綻させた責任が一方にあるケースでは、慰謝料の問題が起こる。
E夫婦の話し合いで離婚の合意ができないときは、離婚を求める側は法律上の離婚原因を立証して離婚の裁判で勝訴しなければ離婚できない。

これらの問題解決が容易か否かで、離婚の難易度も変わってきます。
 離婚のしかたには
 ●離婚のしかたは、ほぼ3通り
話し合いによって夫婦が離婚に合意し、離婚届を完成させて市区町村の役所に提出すれば、それで離婚は成立します。これが最も簡単な離婚の方法で、@「協議離婚」と呼ばれるものです。
しかし、未成年の子供がいる場合には「親権者」を決めなければ離婚届は役所に受理されません。養育費や財産分与の話し合いがまとまらない場合もあって、それでは協議離婚の方法は行き詰ってしまいます。そのような場合には裁判所の手を借りることになります。最初にするのは、家庭裁判所による「調停」という方法です。調停委員を介して話し合いをすることにより、離婚に至るというA「調停離婚」という方法です。調停でも話がまとまらないと、調停は「不成立」ということで終わります。(ただ、数は多くありませんが、その不成立をフォローするような「審判離婚」というのもあります。)
調停が不成立に終わると、あくまで離婚したいと思う当事者は、訴訟によって離婚を求める以外方法はありません。法律上の離婚原因を立証して、離婚の判決をもらって離婚にこぎつけます。これがB「裁判離婚」です。
 離婚後をイメージする@
 ●離婚にはエネルギーが必要
結婚するときは、費用の事をさておけば、法律的には難しい事はありませんでした。しかし、離婚は結婚によって新たにつくられた夫婦の関係や財産などの問題を残さずに解消するという作業がついて回ります。ですから、多くの離婚では結婚の時以上のエネルギーが必要です。離婚したことのある友人の体験談を聞くとよくわかると思います。
 ●離婚後の生計は?
「離婚」という二文字がアタマをよぎる時、だれしも不安に感じるのが離婚後の経済生活の事です。特に専業主婦をずっとやってきた妻では、離婚五の当面の生活をどのようになりたたせるのかは、極めて重要な問題になってきます。再就職が簡単でないことに加え、不正規雇用が増え続ける現在の日本では、十分な生活費を得る事は容易ではありません。仕事を持っていたとしても、離婚後の住居費やその他単独での生活費の負担に耐えられるだけの収入が得られるかどうか、十分にチェックするべきです。もしも不安があるのならば、離婚のXDayまでの間に周到に準備しなければなりません。でないと、あなた自身がとてつもない苦労をする事になりかねません。子供がいればなおさらです。

 離婚後の生計
    主な収入項目     主な支出項目
@自前での収入
仮に手取り18万円
@住居のこと
仮に住居費7万円
A日常の生活費のこと
仮に9万円として
B養育費
仮に8万円の送金
B子供のこと
仮に10万円

    ●左右の帳尻があったとしても、子供の送り迎えや授業参観や放課後のこと、熱を出した時の職場との調整などという
      大きな問題を忘れないように。生活が子供中心に回って行く事をよく考えて。
    ●離婚のXdayまでに、左右の帳尻があって毎日の生活の循環がうまくいくようにプランを練り上げる事。
      新規の銀行口座も開設する事。
    ●自力で左右の帳尻が合わないとしたら、離婚する際には、養育費や財産分与などをしっかり求める事。

 離婚後をイメージするA
 ●子供の事は?
子供がすでに成人に達しているのであれば大きな問題はないでしょう。事情を話せば分かってくれるはずです。しかし、未成年の子供は放ってはおけません。心身の成長に問題が生じないようにフォローする必要があります。
特に問題なのは「親権者」と「養育費」の取り決めです。「親権者」は離婚後に子供の成長に責任をもつ者を誰に決めるかという問題で(身上監護権と代理権が含まれます。)離婚するに際して夫婦の一方に決めないと協議離婚ではそもそも離婚届を役所が受理してくれません。
 ●離婚後の経済問題は、子供を直撃する
自分が親権者になって未成年の子供を育てることになった場合、経済の問題は自分だけでは無く子供をもちょくげきします。自分は経済的に何とか我慢できるとしても、子供の養育のための費用に事欠くようになっては、子供への親の義務を果たせなくなってしまいます。健やかに養育できるだけの経済条件は、、何としても確保するべきです。ですから、離婚後、子供を養育する側は養育費の取り決めをしっかりと求めるべきです。



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